人生は沼だらけ

20代オタク女子のひとりごと/フィギュアスケート、昭和アイドル、Kinki Kids、ミュージカルなど

またいつか、どこかで……デニス・テンさんへ

以前のブログ(氷上の一欠片)で書いていた記事を再び載せます。

あの日から、二か月が経ちました。未だに信じることができません。

 

 

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どうしても文章にしないと、自分の心がふわふわしたままで落ち着かないので、文にすることにしました。

初めて応援した海外の男子スケーター、デニス・テンが、亡くなりました。

未だに信じることができません。

今でも悪い冗談でしょう?本当に彼が亡くなったの?と、ことあるごとに思ってしまいます。

でも、確かに、彼はもうこの世にはいないのです。

彼を応援し始めたきっかけは、2015年四大陸選手権

気品と華やかさに溢れたそのスケートの虜になった私は、彼を応援していこうと決めました。

生まれて初めて、海外の男子選手を応援しようと決めた瞬間でした。

それ以降、彼が出た試合の動画をなるべくチェックしたり、過去の演技を見てみたり……。決して熱心とは言えませんが、常に彼のことを応援していました。

彼が日本で出演したアイスショーは二回、見に行きました。そのなかでも忘れられないのが、2015年のクリスマスオンアイス。

彼にドハマりしていた私は、なんとなんと、いわゆるファンアートを制作してプレゼントしてしまいました。今思うと少し恥ずかしいし、荷物になるものをプレゼントしてしまって申し訳ない気持ちがあります…。

でも、それくらい彼を応援していたんです。

だって、それまでもそれ以降でも、ファンアートを作って送ったのは彼だけですから。

彼のインスタグラムに、私のプレゼントっぽいものが写っていたときは歓喜だったなぁ。(そのあと自分のとは違うかもとも思ったけど…笑)

このままずっと、現役を終えても、彼のスケートを、彼の生き様を、見ることができるものだと、そう信じきっていました。

彼が亡くなったと聞いた直後は、泣くことすらできず、ただただ悲しみに包まれているSNSを眺めることしかできませんでした。

亡くなった次の日、カザフスタン大使館に設けられた献花台へ、献花に行きました。頭の整理はついていないどころか、泣くことすらできていなかったけど、一度ちゃんとお別れをしたいと思って、赤いバラを二本持って行きました。

彼を知らなかったら行くことすらなかったであろう、カザフスタン大使館。このような形で行きたくはなかったな…。

記帳の番が近づくにつれて、あ、これが最後なんだって、やっと実感が湧いて。彼の死を聞いてから初めて、泣きました。記帳している手が止まりかけたりもしました。それでも、なんとかして感謝を伝えたいと思って、ありがとう、って何度も伝えてきました。

その次の日の夜あたりに、テン君を想う方々のツイートを見て、涙が止まらなくなりました。

でも、泣くことができてよかったとも、思うのです。このままだと、きっと心が疲れ果ててしまっただろうから。ただ、一度決壊すると目と心は弱いもので、すぐウルッとくるようになってしまいました。

テン君が亡くなって、たくさんのことを考えました。

そこで思い知ったんです。人生って、本当にいつ終わるか分からない。

だからこそ、自分の周りにいてくれる人たちを愛して、自分を愛して、自分の人生を日々全うしたいと。そう思うようになりました。

そして、負の感情で自分を傷つけることもやめようって思いました。だって、人生はコーラのようなものだから。ね?テン君。人生には怒ったり、泣いたりする暇もないのです。

でも、もう少しだけ、あなたを偲ばせてくださいね。泣かせてくださいね。

最後に。

デニス・テン

もう、脚は痛くないですか。

苦しくはないですか。

さぞかし無念だったと思います。

そして、あなたが亡くなって、私もとても苦しいです。

もう、二度と、あなたのスケートが見られないと思うと、涙が止まりません。

でも、私はあなたには、またいつか、どこかで会える気がしてならないのです。

それがどこでなのか、いつなのか。それは誰にも分かりません。ただ、会えると、そう感じるのです。

あなたに再び出会えるその日まで、私は私の人生を生きます。あなたに頑張ったよ!って誇れるような人生を生きます。

会えたらまた、あなたの気品と華やかさに満ちあふれた、スケートを見せてくださいね。

そうそう、あなたの写真が大好きでした。あなたの人柄と技術が、あの数々の美しいポートレートを生み出したのだと思います。私も良いポートレートが撮れるように、精進しますね。ふふ。

さようならは言いません。

たくさんの幸せをありがとう。

またいつか、どこかで、出会うその日まで。

2018.07.25